BBOP(The Business and Biodiversity Offsets Program)による
生物多様性オフセットの10原則
原則 |
原則内容 |
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a)ノーネットロスの達成 |
生物多様性オフセットは、ノーネットロス、好ましくはネッ トゲインを達成するべきである。 | |
b)追加的な保全結果 |
生物多様性オフセットは、もし影響に対するオフセットが 実施されないならば、本来オフセットした際の保全結果 以上の代償を達成しなければならない。オフセットの計 画・実施は、生物多様性に悪影響を与える事業を他の場 所に移転することを回避するべきである。 | |
c)ミティゲーションの優先順位 |
生物多様性オフセットは、適切な回避・最小化ミティゲー ション、またオンサイト(on-site)による生物多様性の回 復(rehabilitation)手段を実施後、それでも残存した特定 の生物多様性への悪影響を代償するといった、ミティゲ ーションの優先順位を守らなければならない。 | |
d)オフセットの閾値 |
生物多様性オフセットを実施することによる影響を受け る生物多様性が非代替である・また脆弱である場合、生 物多様性オフセットでは完全に悪影響を代償することが できない場合がある。 | |
e)景観との関連性 |
生物多様性オフセットは、利用できる生物学的・生物多 様性の社会的価値、文化的価値のあらゆる情報を考慮 に入れた、期待される重要な保全結果を達成するため に、景観との関連性を踏まえて計画・実施されるべきで ある。 | |
f)利害関係者の参加 |
事業や生物多様性オフセットによる影響を受ける地域に おいて、利害関係者の効率的な参加は、生物多様性オ フセットの評価・選択・計画・実行・観測を含む意思決定 の段階で確立させるべきである。(つまり、各プロセス の意思決定の段階で確立するべき)。 | |
g)公平性 |
利害関係者間での事業に関連する権利と責任、リスクと 報酬を公正かつバランスが取れるように配分する。 | |
h)長期的な成功 |
生物多様性オフセットの計画・実行は、最低でも事業の 影響が続いている間、観測や評価を組み入れた適応性 のある管理アプローチに基づいていなければならな い。 | |
i)透明性 |
生物多様性オフセットの計画・実行を住民に対して迅速 かつ透明性を持って報告しなければならない。 | |
j)科学的・伝統的知識 |
生物多様性オフセットの計画・実施は、伝統的知識を含 み、また科学的に立証された文書化したプロセスでなけ ればならない。 |