保全林
保全林とは?
保全林は田中研究室が日々、下草狩りや竹の伐採などの管理をしている森林であり、里山といえる環境となっている場所です。
里山は自然エリアと人工エリアの境界部に位置し、人が利用しつつも適切な管理を行ってきた場所であり、その結果、生物多様性が高い場所になっています。
人間が下草がり、モウソウチク等の伐採をし、環境を整えることによりカタクリやオオムラサキ等の里山特有の生物の姿を見ることが出来ます。
この様な里山は地球レベルで重要性の高いものとなっております。
日本の里山の生態系や生物多様性は「オーバーユース」と「アンダーユース」によって危機的状況に陥っています。
オーバーユースとは「使いすぎ」のことであり、例えば燃料用の薪を採取するために過剰に伐採してはげ山にしてしまった、というような状況の事を言います。
アンダーユースとは、里山が利用されないために劣化する問題を言います。燃料革命や生活習慣の変化により里山の利用価値がなくなり、里山は放置されるようになりました。
その結果、雑木林はタケ、ササ類や常緑樹が繁茂するなどヤブ化が進行しています。そうなると、そこは里山の環境ではなくなってしまい、里山特有の生物たちは姿を消してしまいます。
当研究室ではこの様な日本の里山が直面している問題を解決するために、オーバーユースとアンダーユースの問題を同時に解決する仕組み“里山バンキング”について研究しております。
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